県警機動隊員の自殺 兵庫県に賠償命令 パワハラ一部認める

2015年に兵庫県警機動隊の巡査だった木戸大地さん(当時24歳)が自殺したのは隊内でのパワーハラスメントが原因だったとして、両親が兵庫県を相手取り約8000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、神戸地裁(久保井恵子裁判長)は22日、原告側の請求の一部を認め、県に100万円の支払いを命じた。
判決は、一部のパワハラ行為を認定したが、自殺との因果関係は否定する内容だった。
木戸さんは12年に機動隊に配属され、15年10月に寮の自室で自殺。遺族が17年10月に提訴していた。
原告側は、木戸さんが機動隊の先輩や上司から「ボケ」と叱責され、仕事でのミスをまとめた一覧表の提出や訓練の失敗で腕立て伏せを強要されたと主張。こうしたパワハラ行為が原因でうつ病を発症して自殺したなどと訴えていた。
県側は、一覧表の提出を求めたのはミスを改善させるためで、腕立て伏せも任務に必要な体力を養うためだったとし、一般的に許される範囲内での指導だと反論。自殺との因果関係はないとしていた。
県警機動隊を巡っては、木戸さんが亡くなる前の15年9月にも別の男性巡査が自殺。この巡査は自殺と職務に因果関係があるとして公務災害と認定され、木戸さんは申請が棄却されていた。【巽賢司】
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