38歳妻の死体遺棄容疑、50歳夫を逮捕 頭部に外傷 福岡県警

妻の遺体を当時住んでいた福岡市の自宅に遺棄したとして、福岡県警は23日、自称自営業の藤永誠容疑者(50)=松江市下東川津町=を死体遺棄容疑で逮捕したと発表した。逮捕は22日付。県警によると、藤永容疑者は容疑を否認しているという。
逮捕容疑は2月4日、福岡市中央区春吉2のマンションの一室で、妻菜美さん(当時38歳)の遺体を遺棄したとしている。
県警捜査1課によると、藤永容疑者は当時、菜美さんと2人暮らし。2月10日午後、藤永容疑者から「しばらく家を空け、帰宅すると妻が息をしていない」と119番があった。駆け付けた警察官らが室内で倒れていた菜美さんを見つけ、その場で死亡を確認した。
司法解剖の結果、菜美さんの死因は急性硬膜下血腫で、頭部に外部から何らかの強い衝撃が加わったことが原因とみられる。頭部以外に目立った外傷は確認されていない。死亡推定時期は2月4日と判明した。
現場近くの防犯カメラなどから、菜美さんが死亡したとみられる日に藤永容疑者が自宅を出入りしていたことが分かった。その後、藤永容疑者は福岡市内のホテルを転々とし、自宅に戻って119番した2月10日以降は松江市に移動し、知人宅で暮らしていたという。現場周辺の住民は「室内から男女の口論の声が聞こえたことがあった」と話した。
同課は、藤永容疑者が菜美さんの死亡した経緯について知っている可能性もあるとみて調べている。【佐藤緑平、河慧琳】