折りたたみ式ナイフ使用か 診察室で医師刺す 容疑の59歳逮捕

27日午前9時50分ごろ、福岡市東区千早の千早病院から「包丁を持った人が入ってきて先生が刺された」と110番があった。同病院の男性医師(49)が背中など複数を刺されて負傷。市内の別の病院に搬送されたが、意識はあり命に別条はない。福岡県警は現場にいた同区下原4、無職、川野二郎容疑者(59)を殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。県警によると、川野容疑者は調べに黙秘している。
県警などによると、現場は病院1階にある整形外科の診察室で、他の患者もいる中で川野容疑者が突然押し入り、医師を刺したという。凶器は折りたたみ式ナイフとみられ、医師の上半身には複数の刺し傷があった。容疑者はその場で病院関係者に取り押さえられ、駆け付けた警察官が現行犯逮捕した。
関係者によると、川野容疑者は2021年12月からグループホームに入所。それまで同居していた母親は老人ホームに入ったが、最近亡くなったという。27日朝はグループホームの管理人が容疑者と面会予定だったが、部屋を訪れると姿がなかった。病院は容疑者のかかりつけではなかったといい、県警は2人の関係性について詳しく調べる。
発生当時、待合室では約40人が診察待ちをしていた。居合わせた女性(47)は「ギャーという叫び声が聞こえ、ガシャーンと物が倒れる音もした。怖かった。手足が震え、涙が出た」と話した。看護師らが「落ち着いてください」「座ってください」と叫ぶなど院内は混乱していたという。
千早病院はJR鹿児島線千早駅から約600メートルの総合病院。ホームページなどによると内科や外科、眼科などがあり、病床数は全175床。【佐藤緑平、河慧琳】