26日午後9時44分ごろ、熊本県美里町で震度5弱の地震があった。1週間前には石川県で最大震度6弱の地震が起きたばかりだが、専門家は首都圏でもマグニチュード(M)8級の大地震が発生する要因が複数あり、南海トラフ地震を引き起こす懸念も「最終段階」の恐れがあるとの見方を示す。
気象庁によると、震源地は熊本県熊本地方で、震源の深さは9キロ。地震の規模はM4・7と推定される。震源近くの断層帯では2016年4月に多数の犠牲者が出た熊本地震が発生している。
石川県能登地方では19日に最大震度6弱、20日に同5強の揺れを観測したばかりだ。
立命館大学環太平洋文明研究センターの高橋学特任教授は「熊本の地震はユーラシアプレートが割れる断層型の地震で、能登の地震と同様に太平洋プレートの動きの活発化が遠因となっている。16年の地震を含め、いわゆる南海トラフ地震の前に起きるとされる内陸直下型地震の一連の流れが最終段階に来ているかもしれない」と指摘する。
太平洋プレートの脅威は首都圏近郊にも影響がある。今年に入って東京湾や茨城県、千葉県、東京都多摩東部など関東地方を震源とする最大震度3以上の地震も複数回確認されている。
高橋氏は、首都圏で大地震が発生する要因が3つあると指摘する。「1つが、茨城県南部から千葉県にかけての太平洋側の地震、2つ目は、太平洋プレートがフィリピン海プレートに潜り込むことに起因する千葉県南東部や東京湾、相模湾の地震だ。3つ目は北米プレートが割れる形の地震で、内陸直下型なら首都直下地震、相模トラフで発生する海溝型なら令和版の大正関東地震(関東大震災)を招きかねない。3地震はM8前後となる恐れがあり、首都圏は人口密集地帯のため被害拡大に注意が必要だ」と警鐘を鳴らした。