病院の確認2時間前、安倍氏「死亡」報道 毎日放送「深く反省」

毎日放送(MBS)は8日午後3時ごろ、銃撃を受けて心肺停止の状態だった安倍晋三元首相(67)について「死亡が確認されました」とする誤った内容の記事を、ニュースサイトで約25分にわたり配信した。搬送先の奈良県立医科大付属病院は午後5時3分に死亡が確認されたと発表し、配信はその約2時間前にあたる。
MBSによると、インターネットの「MBSNEWS」で8日午後2時55分から午後3時20分まで、発砲前後の映像とともに、安倍元首相について「心肺停止の状態で病院へ搬送されましたがその後死亡が確認されました」と報じた。この時点で、安倍元首相が死亡したとの公式発表はなかった。
取材で安倍元首相が死亡したという情報が入り、ネットニュースの担当者が記事を上書きして配信した。しかし、この時点でテレビのニュースや字幕では「死亡」と報じておらず、社内から指摘があり「心肺停止」の表現に戻した。
MBSは「重大な事案について、誤った内容を配信したことは誠に遺憾で、ご覧いただいた方々を混乱させるに至ったと深く反省しております」とのコメントを出した。【倉田陶子】