安倍晋三元首相が銃撃された現場に居合わせた目撃者らによると、使われた銃は自製のものだった可能性がある。
現場近くで交通整理をしていたバス会社「奈良交通」平城営業所の奥田将弘所長(58)によると、安倍氏を銃撃した男性は長さ20センチほどの長い筒のようなものを持っていた。黒く、望遠レンズのような形だった。安倍元首相が話し始めて10分ほどすると、パンと乾いた音がして、警護の警察官が近づく前にもう一度パンという音がした。男性は逃げるそぶりはなく、警察官が取り押さえようとしたときに腕を払うなど軽い抵抗をしたものの、別の警察官に地面に押し倒された。
同じ奈良交通平城営業所の森岡雅彦さん(57)によると、男性が取り押さえられた際に転がった銃を見ると、銃身に黒いテープが巻いてあった。握る部分は拳銃のような形で、弾を込める部分は二つの穴があったという。【菅沼舞】