安倍晋三・元首相(67)が奈良市内で8日、街頭演説中に銃撃されて死亡した事件で、逮捕された無職山上徹也容疑者(41)が県警の調べに対し、「母親が破産したので(世界平和統一家庭連合を)恨んでいた。韓国からトップが来日した際には、火炎瓶を持って襲おうとしたこともあるが、会場に入れず、できなかった」と供述していることが判明した。
同連合によると、総裁の韓鶴子氏は2019年に愛知で開催された集会で来日したという。
20年以降、新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大し、山上容疑者は「コロナで海外渡航が途絶え、接触が難しくなった」と説明。県警が山上容疑者の自宅から押収したノートには同連合への恨みが書かれていたという。
同じく総裁の文鮮明氏が設立したNGOが昨年9月に開催した集会に安倍氏が寄せたビデオメッセージを山上容疑者はネットで見て、「安倍氏とつながりがあると思った。絶対に殺さなければいけないと確信した」と供述している。
同連合の田中富広会長は、11日の記者会見で「(安倍氏が)連合の会員や顧問になられたことはない」と直接的な関係を否定している。