平和研究の第一人者として幅広く活動した国際政治学者の武者小路公秀(むしゃこうじ・きんひで)さんが5月23日、死去した。92歳だった。副学長を務めた国連大学が発表した。
ベルギー生まれ。父の
公共
(きんとも)さんは駐独大使などを務めた外交官で、叔父は作家の武者小路実篤。学習院大を卒業後、パリや米国でも学んだ。学習院大や上智大などの教授、大阪経済法科大アジア太平洋研究センター所長などを歴任した。読売新聞調査研究本部客員研究員も務めた。
また、市民ネットワーク組織「人権フォーラム21」代表など、人権の推進や反差別運動にも関わった。
著書に「行動科学と国際政治」「国際政治と日本」「転換期の国際政治」など。