気象庁は15日午前、山口県を含む九州北部と奄美地方を除く九州南部で15日夜~16日午前にかけて線状降水帯が発生する予測を発表した。
初めて線状降水帯の予測情報が出た九州北部地方と九州南部地方は、2020年の九州豪雨の被災エリアと重なる。被災自治体は住民の避難準備などに追われる一方、予測が的中するのは4回に1回程度とされていることから対応に悩む自治体もあった。
九州豪雨では深夜~早朝に線状降水帯が発生し、住民が避難できなくなるケースが多かった。関連死を含め21人が亡くなった熊本県人吉市では予測情報を受けて、8カ所に避難所を開設。市中心部の1615世帯(午後8時半現在)に避難指示を出して早めの避難を呼びかけた。深江政友地域防災官は「夜中や大雨の中で移動するのは危険。明るいうちの避難が必要だ」と話した。
毎年のように浸水被害が起きている佐賀県武雄市も午後6時に自主避難所を開設した。一方、福岡県久留米市は大雨警報が出る可能性が低いことから、避難所を開設しない方向で検討。防災対策課の平井洋一課長は「予測の精度が高ければ避難にも役立つが、正直戸惑っている」と話した。【城島勇人、中里顕、山口桂子】