【新井浩文被告、公判詳報】(5)現金渡す際「悪いことしちゃったね、これおわび」「不安もあったから」

《派遣型マッサージ店の女性従業員に乱暴したとして、強制性交罪に問われた俳優の新井浩文=本名・朴慶培(パク・キョンベ)=被告(40)に対する検察側の被告人質問が続く。
捜査段階のことを聞かれるとあいまいな返答に終始する新井被告。上申書は被告本人の手書きだが、警察官による誘導があったことをにおわせようとする。検察官はそこには触れず、新井被告が女性と別れるときに渡した現金の意味について問いただす》
検察官「(性行為が)終わった後、お金を渡しました。正規のマッサージ料ではありませんよね?」
新井被告「ではないです」
検察官「口止め料とか、謝罪とかいろいろな意味があったと話していましたね?」
新井被告「はい」
検察官「風俗店では性交するとき、お金を払うと言っていましたが、事前に払うんですか」
新井被告「事前も、後もあります」
検察官「金額はあなたが提示するんですか」
新井被告「大体向こうから提示してきます」
検察官「今回、性行為をする前に金額を提示しましたか」
新井被告「していません」
検察官「なぜですか」
新井被告「風俗店以外では、そういうことはしないと思っていました」
検察官「(性行為に)合意しているなら(お金は)いらないですよね」
新井被告「それが分からなかった」
検察官「合意があったか不安だったんですか」
新井被告「うん…」
《新井被告のこれまでの供述や法廷での証言から矛盾点を探して突こうとする検察側。新井被告が少し言いよどむと、さらにたたみかける》
検察官「お金を渡すときに何か言いましたか」
新井被告「『口止め料とかじゃないけどもらって』と言ったのは覚えています」
検察官「『悪いことしちゃったね、これおわび』と言いましたか」
新井被告「うっすら(覚えています)」
検察官「何か悪いことをしたんですか。合意していたなら何も悪いことではないですよね?」
新井被告「合意があったと思っていましたが、不安もあった。表方の仕事もあったので」
検察官「Aさんはお金を受け取りませんでしたよね?」
新井被告「はい」
検察官「なのにバッグに入れたんですか」
新井被告「そうです」
検察官「拒否しているのになぜ入れたんですか」
新井被告「出したものを引っ込められなくなったので」
検察官「なぜ、あなたの気持ちを押しつけようとするんですか」
新井被告「それは分かりません」
検察官「オイルマッサージの人と性的サービスや性行為をすると、『お店には言わないで』といわれると言っていましたが、Aさんからは言われましたか」
新井被告「いわれてないです」
検察官「以上です」
《検察側の質問が終わり、少し息をつく新井被告。弁護側が再質問に立つ》
《弁護人の再質問で、新井被告は女性の抵抗が弱かったとの主張を繰り返す。続いて、逮捕前の新井被告の供述について質問する》
弁護人「上申書は手書きで書きましたか」
新井被告「はい」
弁護人「どういうやりとりで書きましたか」
新井被告「逮捕前、家に警察官が紙を持ってきて、『去年の7月に強制性交をしただろ』と。『マッサージの子を家に呼んだだろ』といわれたので『やりました』と言って、任意でついていって。まあ性格上、変な言い訳もしたくないし、女性がそう言っているんなら『その通りです』と答えて、事件の具体的なことは一切触れられず、書く言葉のチョイスは任せていました」
弁護人「上申書は自分で書いたんですか。警察官が示唆してきたんですか」
新井被告「示唆してきました」
弁護人「『セックスを強要した』というフレーズは?」
新井被告「警察が言ったんだと思います」
弁護人「新井さんの認識とは違いましたか」
新井被告「うち(自分)のチョイスとは違うんですが、取り調べで言ったことは今も変わっていないと思っています」
弁護人「弁解録取書というあなたの逮捕後の主張を書くものがありますが、ワープロの文字では『無理やりセックスしたことは間違いありません』となっていて、末尾に『無理やりの具合はちょっと分かりません』と手書きで書いてある。ワープロの文字は誰が書いたんですか」
新井被告「警察官のチョイスです」
弁護人「具合が分からないというのは新井さんが訂正を申し出たんですか」
新井被告「警察官の言う無理やりと、私の無理やりと違いがあると思ったので」
弁護人「このときの認識と今で違いはありますか」
新井被告「ありません」
弁護人「終わります」
《捜査段階と主張を変えたと印象づけようとする検察側に対し、「主張は変わっていない」とした弁護人。最後に検察側が再質問する》
検察官「自分で申し入れて訂正したんですね?」
新井被告「だと思います」
検察官「ほかの内容についてはあなたは否定しなかったんですか」
新井被告「何も分かりませんでした、正直」
検察官「『無理やり』については言ったんですね」
新井被告「うん、そうです」
検察官「同じ文書には『女性からやめてくださいといわれた』などと書いてありますが、訂正はしなかったんですか」
新井被告「と思います」
《検察側、弁護側の質問が終わり、休廷後、被害女性を代弁する被害者参加人の弁護士の質問に移る》