国内の新規コロナ感染、初の11万人超え…沖縄の病床使用率が6割超に

国内の新型コロナウイルス感染者は16日、全都道府県と空港検疫で新たに11万676人確認された。1日あたりの新規感染者としては、2月5日の10万4202人を上回り過去最多を更新した。1日に11万人を超えるのは初めて。地方を中心に感染者数が過去にない水準となっている地域もあり、各自治体は警戒を強めている。
16日の全国の新規感染者数は、前週の同じ曜日の約2倍で、福岡や愛知など14県で過去最多を更新した。重症者は前日から7人増えて114人、死者は20人だった。
東京都の新規感染者は1万8919人だった。前日から140人減ったものの、前週の同じ曜日の1・9倍で、29日連続で1週間前を上回った。年代別では、10歳代の感染者が2520人で過去最多となった。
大阪府では1万2351人の感染が確認された。前週の同じ曜日(5567人)から2・2倍になった。
14日時点の病床使用率は東京、大阪、愛知、福岡といった都市部では、おおむね20~30%台となっている。
読売新聞の集計で7月に入ってから感染者数が過去最多を記録した自治体は23県に上り、特に地方で「第6波」までのピークを大幅に超える自治体が目立つ。
島根県では7月12日に1271人の感染者を確認。第6波で最多だった4月22日(219人)の約6倍に上り、その後も1000人前後で高止まりしている。

松江、出雲両市ではこれまでに感染者が確認されるなどした市立小中学校など計11校について、主に20日に予定していた終業式を15日に前倒しした。
クラスター(感染集団)の発生を抑えるのが狙いで、松江市の上定昭仁市長は「各校の状況を見ながら柔軟に判断していく」としている。
熊本県では16日、新たに2752人の感染が確認され、5日連続で最多を更新。15日時点の病床使用率は48・9%と、1週間前に比べて14・9ポイント上昇している。
ただし、感染者のうち入院する人の割合は2%前後で、県では、行動制限をする段階にはないとし「基本的な感染対策をとり、冷静な対応をお願いしたい」と呼びかけている。
一方、沖縄県は、病床使用率が60・7%に達し、より強い対策も視野に入れ始めた。16日の新規感染者は3904人と過去最多で、5日連続で3000人を超えた。池田

竹州
(たけくに)副知事は14日の記者会見で「3000人を超える状況が続けば、行動制限も行わざるを得なくなってくる」との考えを示していた。