「謝罪の心持てるように願う」裁判長が説諭 福岡・商業施設刺殺

福岡市の大型商業施設で2020年8月、買い物に来ていた同市の女性(当時21歳)が刺殺された事件を巡り、殺人罪などに問われた少年(17)=住居不定=の裁判員裁判で、福岡地裁(武林仁美裁判長)は25日、求刑通り懲役10年以上15年以下の不定期刑の判決を言い渡した。

法廷で「クズはクズのままで、変わることはない」などと、遺族の感情を時に逆なでするような発言をしてきた少年。武林仁美裁判長は判決の言い渡し後、こうした発言に触れた一方で、少年が「変わりたい」と語ったことに言及し「長い時間の中で、被害者や遺族の痛みに正面から向き合い、心からの謝罪の心を持てるようになることを願っています」と説諭した。
公判では終始、遮蔽(しゃへい)措置がとられ、傍聴席から少年の様子はうかがえなかった。一方、判決後に福岡市内で記者会見した被害女性の母親(52)によると、判決言い渡しの際、少年は座って下を向いて聞いていたが、終わった後に両腕を体の上に伸ばし背伸びのような仕草をしたという。母親は「ふざけているのかと感じた」と不快感を示した。
刑事罰という判決を受け、母親は「当然の結果だ。でも(刑期が)短い」と不満を明かした。会見に同席した女性の伯母(56)は「どう言っても(被害女性が)返ってくるわけではない。悔しい裁判。法律を変えてほしい」と無念さをにじませた。
判決後の裁判員の記者会見で、補充裁判員を務めた女性(30)は少年に対し「きちんと反省し、罪は罪として罰を受けて頑張ってほしい」と願った。【平塚雄太、河慧琳】