サル痘「濃厚接触で感染、冷静な対応を」 緊急事態宣言に専門家

国立感染症研究所で長年、サル痘ウイルスの研究を続けてきた西條政幸・札幌市保健所医療政策部長は、WHOが「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に相当すると宣言したことについて、「短期間に多くの国や地域で患者が発生し、これまでになく広がっている。各国が情報を共有しながらしっかりと連携し、流行をなくしていくための宣言と受け止めている」と話す。
今回の流行はMSM(男性と性行為をする男性)の間で患者が相次いで確認されている。「サル痘の場合、感染するには濃厚な接触が必要であり、新型コロナウイルス感染症のようには広がらないだろう。渡航制限などは必要なく、冷静な対応が求められる」と指摘する。
必要な対応については、感染が疑われる人が医療機関に相談でき、すぐに検査を受けられる体制づくりを挙げる。また、感染が分かった人の濃厚接触者には、可能な限り早くワクチンを接種することが大切で、すでに感染していても感染直後にワクチンを接種することで症状が軽く済むことが期待できるとしている。また、「患者が差別的な扱いを受けたり偏見を持たれたりすることなく、適切な医療やサポートを受けられることが重要だ」としている。【下桐実雅子】