24日午後8時5分ごろ、鹿児島市・桜島の南岳山頂火口で爆発的噴火があった。監視カメラの解析では大きな噴石が火口東側へ約2・5㌔飛んだとみられ、気象庁は噴火警戒レベルを「3(入山規制)」から最高の「5(避難)」に引き上げた。夜間に慌ただしく避難所に身を寄せることになった住民たちは「いつまで避難が続くのか」と不安をのぞかせた。
南岳山頂火口から約3・5~4キロにある「高齢者福祉センター東桜島」(同市東桜島町)には24日夜、計33世帯51人に避難指示が出た同市有村町、古里町の住民が、着替えなどを持ち集まった。
桜島はこれまでも活発な活動を続けてきた。古里町でガソリンスタンドを経営する有馬文枝さん(48)は家族3人で避難した。2015年8月に桜島の噴火警戒レベルが一時「4(当時は避難準備)」に引き上げられた時も避難したが、今回は「噴火の音は聞こえず、ニュースなどで避難指示を知り行動した」という。着替えと食べ物は1日分しか持参できず「避難の長期化が心配だ。新型コロナウイルスへの感染にも気をつけたい」と話した。
古里町の80代男性は防災無線で避難指示を知り、薬などを入れた非常用のリュックを手に避難した。「年を取ってからの避難は体力的にきつい。早く自宅に帰りたい」と疲れ切った様子。25日昼に避難所内のテレビで桜島の状況について「しばらくは注意が必要」とニュースが流れると、住民から「(避難所に)数日間もいないといけないのか」とため息が漏れた。
「指示」地域外でも避難の動き
1758世帯3418人(1日現在)が暮らす桜島。住民の避難は避難指示の対象地域以外でもみられた。24日深夜、24時間運航で島と鹿児島市街地を結ぶ「桜島フェリー」で市街地側に到着した同市桜島武町の団体職員、横山明美さん(52)は「家の中にいたら『ドン』という音が1回して、少し窓が揺れた。島外の親戚から『早く避難を』と電話がかかってきた。レベル5なので避難を決めた」と話した。
鹿児島地方気象台は25日、噴石が飛散した島東側に職員を派遣して調査を始めた。レベル5の判定基準となる2・4キロ以上の噴石飛散を伴う噴火が72時間確認されなければ、レベルの引き下げを検討するという。【竹林静、宗岡敬介、梅山崇】