「心配だ」避難した住民ら、不安な表情 桜島噴火から一夜明け

24日夜に起きた爆発的噴火で、桜島(鹿児島市)の噴火警戒レベルが初めて最も高い5(避難)に引き上げられた。24日は不安そうな表情で島から避難する住民の姿が見られ、一夜明けた25日も噴火活動の今後を心配する声が聞かれた。
桜島と結ぶフェリーの市街地側にある鹿児島港。24日夜遅くに到着した同市桜島武町の団体職員、横山明美さん(52)は「家の中にいたら『ドン』という音が1回して、少し窓がガタッと揺れた。島外の親戚から『早く避難しなさい』と電話がかかってきた。レベル5なので避難を決めた」と話した。
島から長女宅に避難するためフェリーに乗ったという同市桜島小池町の上山桃代さん(81)は「音も気づかず、臭いもなかった。防災無線で『レベル5です。避難してください』と聞いて噴火だと分かった。ずっと桜島に住んでいるが島の外に避難するのは初めてだ」と語った。
太鼓の練習で島内の桜島総合体育館にいた同市のパート、川畑初代さんは「揺れや音もなく、一斉に携帯電話のアラートが鳴ってレベル5だと知った。火山灰が降るかと思って傘を持ってきたが、降っていなかった」と驚いた様子だった。
下鶴隆央・鹿児島市長は24日夜、記者団の取材に応じ「(避難指示が出ていない)他の地域は避難の必要はないと考える。落ち着いて日常生活を送っていただきたい」と呼びかけた。
25日朝の港に混乱はなかった。島内の国民宿舎で働く女性(79)は「昨夜は仕事中に噴火が起き、他の職員が館内放送で『部屋から出ないでください』と呼びかけていた。宿舎の利用をキャンセルする人が出るかもしれない」と影響を心配した。また桜島に渡った鹿児島市の無職男性(87)は「昨夜は噴火を知って自宅のベランダに出たら山が赤くなっているのが見えた。今後は火山灰が道路や屋根に積もらないか心配だ」と話した。【宗岡敬介、宝満志郎】