記録的大雨が続く秋田県で13日、新たに五城目町や由利本荘市で3河川が氾濫したほか、がけ崩れや道路損壊など、被害は延べ14市町村に拡大した。大雨は今後も続く予想で、県は災害対策本部で被災状況の把握を急ぐとともに、県民に一層の注意を呼びかけた。
県内は9日から県北部で断続的に記録的な大雨となり、12日夜から13日未明までの3時間に五城目町から北秋田市にかけて80~120ミリ、大館市と鹿角市で80~150ミリを記録した。
このため五城目町の内川川(うちかわがわ)が約4・5キロ、同川が合流する富津内川(ふつないがわ)が1・5キロにわたり氾濫し、沿岸の住宅52棟が床上浸水、59棟が床下浸水し、農作業小屋など非住戸75棟も浸水。水田なども広範囲にわたり泥水に浸かった。
北秋田市では秋田内陸線の米内沢―阿仁前田温泉間で、線路わきの斜面や路肩が崩落したほか、倒木や通信ケーブル破断があり、同線は全線で運休した。
鹿角市では旧尾去沢鉱山の廃水処理所が落雷で停電し、銅や亜鉛などを含む未処理水が一部あふれ出た。
県南部の由利本荘市でも午前10時前に芋川が加賀沢橋周辺で氾濫し、同市などが被害状況を調べている。