死者58人、行方不明者5人を出した御嶽山(長野・岐阜県境、3067メートル)の噴火から27日で5年となるのを前に、遺族や行方不明者の家族でつくる「山びこの会」は26日、麓の長野県王滝村で慰霊祭を行った。遺族や地元住民ら約30人が、7合目にある田の原遥拝所に集い、犠牲者の冥福を祈った。
遺族らは、山頂の方向に向かって約30秒間黙とう。山びこの会事務局代表のシャーロック英子さん(60)=東京都=が「慰霊祭は村民の皆さまがあってこそ開催できる。感謝している」とあいさつした。参加者はヒノキの板に犠牲者へのメッセージも記した。
行方不明の野村亮太さん=入山当時(19)=の叔父で、噴火当時一緒に登った正則さん(56)=愛知県刈谷市=は、「亮太が噴火から逃げていく背中がいまだに忘れられない。ごめんね」と山に向かって叫んだ。
夫の伊藤保男さん=当時(54)=を亡くしたひろ美さん(58)=長野県東御市=は式典後、「日々苦しいことや大変なことを積み重ねて5年がたった」と振り返った上で、「頑張ろうという気持ちで生きているので心配しないで安らかにいてほしい」と亡き夫に呼び掛けた。
御嶽山は2014年9月27日正午前に噴火。27日には王滝村で自治体主催の追悼式が開かれる。