嘉手納基地に繰り返し飛来している米空軍のCV22オスプレイが、事故続発で飛行停止になった。18日も海兵隊仕様のMV22は沖縄本島中部で飛行が確認され、住民は全ての米軍機の飛行停止を求めた。不安は、墜落事故や訓練に悩まされている北部の住民にも広がった。
本島中部
嘉手納町民でつくる町基地対策協議会の上地安重会長(78)は「県内外で事故を起こし、欠陥機として指摘され続けていたオスプレイの飛行停止は今更感がある」と米空軍の対応の遅さを批判した。
CV22は安全性が担保されないまま、横田基地から嘉手納基地に度々飛来していたことになる。上地会長は「原因究明されないまま町民の頭上を飛んでいたことは、町民の安全と安心を壊す行為。二度と飛ばないでほしい」と訴えた。
米軍普天間基地騒音被害第2次訴訟原告団の山城賢栄団長(83)は「CV22だけが対象というのなら納得いかない。声を大にして抗議したい」と話す。
普天間飛行場の滑走路の延長線上にある宜野湾市上大謝名区に住んで約35年。「CV22だけでなくMV22も、ほかのヘリも、外来機も含めて、頭の上を飛んでいるものは全て落ちると思っている。騒音がうるさいだけではなくて恐怖も感じているんです」。米軍機全ての飛行停止と再点検を求めた。
2017年に米海兵隊ヘリから部品が落下した緑ヶ丘保育園の神谷武宏園長(60)は「海兵隊の対応は空軍と違って後回し」と指摘する。
18日午後も園児の昼寝時間に米軍機が上空を何度も通過した。「沖縄へのあからさまな差別を感じる。日本政府は米側に抗議すべきだし、ウチナーンチュは歯を食いしばって訴えていかないといけない」と話した。(中部報道部・平島夏実、砂川孫優)
本島北部
2016年に普天間飛行場所属のMV22が海岸に墜落した名護市安部では、事故後も変わらずに集落上空を同型機が飛行している。「なぜ沖縄では停止しないのか。差別としか思えない」。墜落現場の近くに住む漁師の久志常春さん(73)はCV22の飛行停止を知り、憤る。
墜落事故後、米軍は原因を究明しないまま、わずか6日後に飛行を再開した。だが今回は対策が講じられるまで飛行を停止するという。
「米軍は沖縄をまだ占領地と思っているのか。政府は沖縄のMV22も飛行停止するよう、米側に強く求めてほしい」と訴えた。
宜野座村城原区では18日夜も、米軍機がごう音を響かせて集落上空を旋回していた。MV22の低空飛行やつり下げ訓練も相次ぐ。同区の50代女性は「なぜCV22だけなのか、理解できない」と指摘する。
これまでに県内で発生した墜落や部品落下といった事故に触れ「夜間に無灯火で飛行することもある。再び事故が起こってからでは遅い。これを機に運用方法を含めて見直すべきだ」と強調した。(北部報道部・西倉悟朗)