22日午前10時15分頃、名古屋市北区の名古屋高速道路小牧線の下り線・豊山南インターチェンジ(IC)の出口付近で、高速バスが横転、炎上した。約2時間20分後に鎮火したが、乗客と運転手とみられる2人が死亡した。ほかの乗客と、横転したバスに追突した乗用車の運転手の計7人(20~50歳代)が負傷したが、いずれも軽傷とみられる。
高速バスは「あおい交通」(愛知県小牧市)が運行し、当時運転手と乗客の計8人が乗っていたとみられる。愛知県警高速隊や捜査関係者によると、高速の本線と右隣の豊山南IC出口を区切る分岐点の前に置かれた緩衝材に衝突し、本線側に横転して炎上した。バスがふらついて走行していたとの目撃情報があり、現場付近にブレーキ痕はなかったという。高速隊は自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死傷)などの疑いもあるとみて調べている。
同社によると、運転していたのは同社社員の大橋義彦さん(55)(名古屋市守山区)とみられ、事故後に連絡が取れなくなっているという。バスは名古屋市中心部の栄地区から県営名古屋空港(同県豊山町)へ向かう途中で、豊山南ICで高速を降りるはずだった。
大橋さんは約10年のバス運転の経験があり、2019年に入社した。健康状態などに問題はなく、22日は午前5時頃から乗務を始めた。乗務前のアルコール検査や点呼の際にも異常などはなかったといい、同社は「勤務態度も真面目だった。事故原因など詳細はまだわからない」としている。
事故を受け、国土交通省中部運輸局は22日、運行管理や運転手の健康状況などを確認するため、同社の野口営業所(小牧市)へ道路運送法に基づく特別監査に入った。また、同省の外部機関「事業用自動車事故調査委員会」も同日、原因究明のため調査を始めた。