米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への県内移設計画で、防衛省が申請した設計変更を承認するよう国土交通相が県に是正指示したのは違法として、県は24日、国交相を相手取り、是正指示の取り消しを求める訴えを福岡高裁那覇支部に起こした。県は12日にも、設計変更に対する県の不承認処分を取り消した国交相の裁決について「違法」として提訴している。知事選(9月11日投開票)が25日に告示されるのを前に、設計変更を巡る2件目の法廷闘争に踏み切った。
移設を進める防衛省は2020年4月、埋め立て予定海域で見つかった軟弱地盤の改良工事のため設計変更を県に申請。県は21年11月、「軟弱地盤の調査が不十分」などとして不承認処分にした。公有水面埋立法を所管する国交相は防衛省からの審査請求を受け、22年4月に県の不承認処分を取り消す裁決をした上で、さらに、承認するよう是正を指示した。
県は国交相の是正指示を不服として、総務省の第三者機関「国地方係争処理委員会」に審査を申し出た。係争委が今月19日、「是正指示は違法ではない」として、県の訴えを退けたことを受け、提訴した。
玉城(たまき)デニー知事は提訴について、「係争委の判断は、国が知事に特定の処分を強要できるという考え方で、自治権や法治主義をなきものにするに等しい。断じて認められない」とコメントした。【中里顕】