安倍晋三元首相の銃撃事件ではマンパワーによる警護の限界も露呈した。警察庁は今後、警護の現場で高所から俯瞰(ふかん)的に状況把握ができるドローンや人工知能(AI)技術を活用した異常行動検知システムの整備など、最新技術や銃器に対処できる資機材を活用した警護体制の強化に乗り出す。
今回の事件では、安倍氏は360度どこからも見渡せる、四方をガードレールで囲まれたエリア内で演説。現場では警察官十数人が警護に当たっていたが、後ろから近付いてきた山上徹也容疑者(41)に気づくことができなかった。
こうした状況を受け、警察庁は選挙の遊説など多くの聴衆が集まる警護などで、上空から全体を見渡すことができるドローンを活用し、警護対象者への接近や攻撃をもくろむ不審な動きを察知できるようにする。
また、安倍氏は後方の至近距離から銃撃されており、背面を守るための防弾壁や、米大統領の演説の警護などで利用されている防弾ガラスの設置も検討している。
最新技術も取り入れる。警護計画の審査の際に、現場の状況を3D画像で確認できるようにしたり、AI技術を活用し、銃器を取り出すなどの異常行動を検知したりするシステムの整備も検討するとしている。