岡山県倉敷市教委が、7月の安倍晋三元首相の葬儀の際、市立の全132校園に半旗掲揚をメールで要請していたことが分かった。29日の記者会見で、伊東香織市長は「自分としては(半旗掲揚は)市役所本庁舎と支所での実施を担当者に伝えたと思っていた」と述べ、学校への連絡は想定外だったと釈明した。
教育基本法は学校の「特定政党支持や政治的活動」を禁じており、特定の政治家への弔意を示すことは同法に抵触する可能性があると指摘されている。
市教委によると、7月12日に市が本庁舎や支所で半旗を掲揚すると市各局にメールで連絡した時に、各校園に「ご協力をお願いします」と書き添えて転送した。「市からの事務連絡を転送しただけで、弔意の要請ではなく、実施状況の確認も行っていない」としている。【小林一彦】