名古屋城本丸御殿の復元に尽力 高速バス事故で死亡の空港ビル社長

名古屋高速道路小牧線のバス事故で亡くなった2人の身元が判明した30日、犠牲になった利光克仁さん(64)を知る人たちからは「まだ信じられない」「悲しい」などの声が漏れた。
利光さんは大学卒業後に名古屋鉄道に入社。広報宣伝部長や名鉄産業常務、金沢名鉄丸越百貨店(当時)社長などを歴任し、2018年6月に名古屋空港ビルディング社長に就任した。
仕事の傍ら、名古屋城本丸御殿の復元を目指すNPO法人「本丸ネットワーク」(名古屋市)の活動に熱心だった。法人理事長で清洲山王宮日吉神社の三輪隆裕宮司は「利光さんは企画力がすごく、リーダーシップを発揮していた。(亡くなったことは)まだ信じられない」と話す。
バス通勤だったことを聞かされていたという法人関係者は「とても優しく温かい人。今の本丸ネットワークがあるのは利光さんのお陰」と振り返った。【森田采花】