サンエーの食品棚もガラガラ 台風11号に備えて詰めかけた買い物客 「来るのが遅かった」

台風11号に備えようと、大手スーパーのサンエー那覇メインプレイス食品館には午前中から買い物客が詰めかけ、非常食にもなるカップ麺やパンなどが軒並み売り切れていた。
別のスーパーが品薄でこの店が2店目と話す近所の女性(45)は、三男(9)とパン売り場で空の棚を見渡した。「来るのが遅かった。みんな考えることは一緒ですね」。その後、新たに陳列されたロールパンを買い物かごに入れていた。
午前中からレジに立った大城忠店長によると、高齢の親と2世代で来店する家族客が目立つという。「台風の影響が長期化すると言われている。親を心配し、備蓄のために誘い合わせて買い物に来たのでは」。午後4時過ぎ、避難情報を知らせる緊急速報メールの受信音が店内で一斉に鳴り響き、買い物客がスマホを取り出して画面を確認する場面もあった。
浦添市にあるホームセンターのメイクマン浦添本店では、台風発生に合わせて1階と2階の入り口近くに対策コーナーを設けて商品をそろえた。暴風の恐れがあることから防風ネットやガラス飛散防止シートなどが前日から売れているほか、停電対策の需要でポータブル電源は全店で完売したという。
ガラス飛散防止シートを手に取った浦添市の男性(71)は、自宅の窓に貼る予定。「久しぶりに強そうな台風でちょっと心配」と話した。(社会部・棚橋咲月)