台風14号、フィリピン近海から大量の水蒸気が流れ込み急発達…季節風も影響

台風14号が16日夜に急発達し、特別警報級にまで強まったのは、海面水温の高いフィリピン近海から大量の水蒸気が台風に向かって流れ込んだためだ。専門家は今後も記録的な勢力を保ったまま九州に上陸する危険性があるとみる。
九州大の川村隆一教授(気象学)によると、9月の日本の南海上は海面水温が最も高く、蒸発して水蒸気を生み出しやすい。さらに、例年は弱まっているはずの南西方向からの季節風(モンスーン)が吹いており、フィリピン近海の大量の水蒸気が流され、台風の反時計回りの風に吸い込まれるように集められたとみられる。
流れ込む水蒸気の量が多いほど台風は勢力を強める。川村教授は「複数の要因が重なったことで記録的な勢力となった」と分析する。
一方、琉球大の山田広幸教授(気象学)らのチームは16、17日、航空機から2回に分けて台風を観測。台風の目が比較的小さいことや、その周りを取り囲む円筒状の「壁雲」が崖のように直立していることなどを確認した。これらの特徴は、勢力が強い台風だけにみられるものだという。
山田教授は「今後も勢力を維持し、今までにない強さの風雨を伴う恐れもある」と警戒を呼びかける。