『逃げられない状態』75万円を支払わされた女性語る 不正にマルチ勧誘容疑で15人逮捕

全国で不正にマルチ商法の勧誘を行っていたグループのリーダーらが逮捕されました。 特定商取引法違反の疑いで逮捕されたのは、伐渡アーマッド裕樹容疑者(35)ら15人です。伐渡容疑者らは去年6月~10月、必要な契約書の交付などを行わずに不正にマルチ商法の勧誘をしていた疑いが持たれています。 警察によりますと、伐渡容疑者らは「副業としてオンラインカジノをインターネット上で宣伝し、会員を獲得すれば高額の報酬が得られる」などとうたい、参加者に会員の登録料として約70万円を支払わせていたといいます。警察は伐渡容疑者らの認否について明らかにしていません。 今年5月に勧誘を受けて75万円を強引に支払わされたという女性(20代)は次のように話します。 (75万円を支払わされた山本里奈さん※仮名・20) 「(勧誘員に)挟まれていて逃げられない状態でした。『ちょっとトイレに行きたい』とか『1回コンビニに寄ってもいいですか』と言ったんですけど、(勧誘員が)『携帯電話をここに置いていってね』と。1人で調べる時間を作らせてもらえなかった」 MBSが入手した副業セミナーの動画には、饒舌に語りかける伐渡容疑者の姿が映っていました。 (動画内で話す伐渡アーマッド裕樹容疑者) 「皆さん夢をもっていますかね?一回、自分の人生のなかの成功に対してフォーカスしてみません?月収100万円なんて一瞬ですよ」 MBSが取材を試みたところ、先週、本人と名乗る人物から電話があり、次のように話しました。 (記者)「75万円くらいを払わされたということだが?」 (伐渡容疑者)「そういったのは答えたくないんですけど」 警察は伐渡容疑者らが1年間に62億円の登録料を不正に得ていたとみて、金の流れなどを捜査しています。