山口県萩市沖の日本海で8月中旬からイカの不漁が続いている。猛暑で海水温が上がり、イカが育たなかったことが原因とみられ、同市の須佐漁港で7月から土・日曜に開かれていたブランドケンサキイカ「須佐男命(みこと)いか」の直売市は中止が続く。今月29日に予定されていた「須佐 男命いか祭り」も中止が決まり、地元の漁師からは「来年も不漁が続けば生活できなくなる」と不安の声が上がる。【遠藤雅彦】
直売市では水槽で泳ぐ新鮮なイカを100グラム290円(税込み)と小売りの2~3割安く販売し、整理券配布が始まる午前8時半から長い行列ができる。しかしイカがほぼ取れない状態が続き、8月11日を最後に開かれていない。県漁協須佐一本釣船団長の一木清久さん(66)は「50年漁師をやっているが、ここまでの不漁は初めて」と声を落とす。
「いか祭り」では直売市の他に、購入したイカを干すスルメ作りや、水槽でイカやマダイを泳がせ、1等を予想するコーナーなどを計画していた。
昨年は約1200人が集まり、山口など3市からのバスツアーは定員120人に約3倍の申し込みがある人気ぶりだった。しかし昼食や販売に必要なイカ約300キロの確保の見通しが立たず、今月16日の実行委員会の会合で中止が決まった。1999年に始まった祭りの中止は初めてで、市須佐総合事務所産業振興部門の福島盛雄さんは「準備を進めてきただけにショックだ」と話している。