台風15号は24日午前、静岡県沖の太平洋上で温帯低気圧に変わった。静岡県内では23日夜から24日未明にかけて記録的な大雨となり、土砂崩れなどで2人が死亡、3人がけが、1人の行方が分かっていない。浜松市などの計約73万人に最も深刻な緊急安全確保(警戒レベル5)が出た。東海道新幹線が東京―新大阪間で一時運転を取りやめるなど交通機関にも影響が出た。
気象庁によると、24時間降水量は、静岡市駿河区416・5ミリ(24日午前6時まで)、同市葵区鍵穴405ミリ(同午前4時まで)に上るなど県内6地点で観測史上最大を記録した。
静岡県警などによると、掛川市遊家(ゆけ)の山林で土砂崩れが発生して住宅が倒壊。24日午前1時50分ごろ、この家の中から会社員、山崎悟司さん(45)が心肺停止の状態で見つかり、死亡が確認された。
浜松市天竜区緑恵台でも家屋3棟が土砂崩れに巻き込まれ、救助された男女3人がけがをした。
また、県は、袋井市に住む男性(73)が溺死したと公表した。24日朝、車で帰宅途中に冠水した道路で立ち往生。田んぼで倒れていた状態で男性は発見された。車から降りて歩いて帰宅していたとみられる。
川根本町下泉では24日午前3時ごろ、山あいの町道が陥没し、転落した軽トラックが見つかった。県警によると、乗っていた2人のうち、運転手の70代男性の行方が分かっていない。
建物被害は、24日午後6時現在の県集計で、住宅の床上浸水が1190棟、床下浸水が690棟に達した。一方、静岡市清水区では、約5万5000戸が断水し、解消のめどは立っていない。県は内閣府と協議し、県内23市町に災害救助法が適用されると発表した。
大雨の影響で東海道新幹線は23日夜、東京―新大阪の全線で運転を取りやめた。JR東海は足止めされた人たちが休憩できるよう東京と名古屋、新大阪の3駅で車両を開放し、約7800人が利用。24日朝に「こだま」が一部区間で復旧し、正午前には全線で運転を再開した。
気象庁によると、大気の状態は不安定で、引き続き東日本の太平洋側などを中心に雨が強まる恐れがある。25日正午までの24時間予想雨量は、いずれも多いところで、関東甲信100ミリ▽東北80ミリ▽北海道、東海60ミリ。【山田英之、太田圭介、深野麟之介、丘絢太】