東京都北区浮間の特別養護老人ホーム「浮間こひつじ園」で入所者の女性が殺害された事件で、警視庁捜査1課は25日、全国に指名手配していた同施設の介護職員、菊池隆容疑者(50)=東京都板橋区舟渡4=を札幌市内で確保し、殺人容疑で逮捕した。容疑を認めている。「『バカ』と言われカッとなった」などと供述しており、同課は事実関係を詳しく調べる。
逮捕容疑は15日午後10時ごろ~16日午前1時ごろの間、入所者の山野辺陽子さん(92)に暴行を加えて殺害したとしている。山野辺さんは胸椎(きょうつい)や腕の骨が折れていたほか、胸や背中などに熱湯をかけられたとみられるやけどの痕もあった。菊池容疑者は「平手で頭を2回たたいた。顔を殴って髪の毛をつかみ、腕の骨も折った。反応がなくなり、お湯をかければ起きるのではないかと思ってポットのお湯をかけた」と説明しているという。
同課によると、菊池容疑者は事件後、コンビニエンスストアなどで現金約90万円を引き出し、タクシーや電車を乗り継いで逃走を続けた。17日朝にJR盛岡駅(盛岡市)から北海道新幹線に乗り、新函館北斗駅(北海道北斗市)で降車。その後、函館駅(函館市)を経由し、札幌駅(札幌市)で再び降車したという。菊池容疑者の姿は同駅などの防犯カメラに映っていた。
同課が現地に捜査員を派遣して行方を追っていたところ、25日昼に札幌市内のマンション住民から「非常階段に不審者がいる」と110番があり、北海道警の警察官が任意同行した。同課が着衣などから菊池容疑者と確認し、逮捕した。菊池容疑者は「北海道で自殺したかった」と話したという。同課は殺害や逃走の経緯について詳しく調べる。【鈴木拓也】