今度は監禁傷害…NHKスペシャルが持ち上げた半グレ集団に逮捕者相次ぐ

「腹決まったんか、ワレ。指全部落とすか、殺されたいんか、どないするんや、このボケ」

半グレ集団からの脱退を申し出た10代の少年を監禁し、暴行を加えたとして、大阪府警捜査4課は23日、このグループのリーダーで大阪・ミナミを拠点にする半グレ集団「拳月グループ」の一員、とび職の梶諒(21)と無職の杉本拓未(20)両容疑者を監禁と傷害の疑いで逮捕した。

8月22日未明、梶容疑者は京都市の少年を大阪府枚方市に呼び出し、包丁を突きつけ、乗用車の後部座席に押し込み、どつき始めた。

車で約15分連れ回し、市内の別の場所で降ろすと、「どないすんねん」と脅し、包丁で切りつけ、金属バットでブン殴った。同日、少年が被害届を出し、府警が梶容疑者を指名手配。9月23日早朝、京都で「喧嘩しとる」という通報があり、駆け付けた警察官が現場にいた梶容疑者を逮捕した。

梶容疑者の実兄(28)も「拳月」のメンバーで、2016年7月、グループ首領の相良正幸被告(35=詐欺罪で起訴後、保釈中)と一緒にミナミの路上を車で走行していた男性2人に因縁をつけ、暴行を加え、頭蓋骨骨折などの重傷を負わせた。梶容疑者は昨年8月にもミナミのバー経営者にみかじめ料を要求して断られ、約20人の乱闘騒ぎを起こし、山口組極心連合会傘下の組幹部と共に恐喝未遂容疑で逮捕されている。

「相良の舎弟の弟いうことで、調子に乗っとったようや。特殊詐欺に関わっとる疑いもある。拳月グループの中にグループを作り、まだガキのくせにリーダー気取りで、こんなことをしたんやろ」(捜査事情通)

■NHKスペシャルの番組内容に非難囂々

半グレを巡っては7月27日、NHKスペシャルが特集を組み、大きな波紋を呼んだ。番組はリーダーの相良と最高幹部のテポドンこと籠池勇介容疑者(32=8月に強要の疑いで逮捕)が夜のミナミを闊歩するシーンから始まり、「半グレグループがしのぎを削る大阪で、2人はミナミの顔として知れ渡っている」というナレーションが入る。反社会的勢力の2人の言い分をタレ流し、半グレ連中の派手でぜいたくな暮らしぶりが伝わってきて、番組を見た若者が憧れを抱きかねない内容だった。

「摘発に向け、警察が全力を挙げて捜査に取り組んでいる様子が流れると思っていたら、当初の趣旨説明と全く違い、半グレを美化するような印象を与えていた。警察庁長官はじめ、番組制作に協力した大阪府警や京都府警の幹部は怒り心頭です。府民からは『何をやっているんだ』という意見が寄せられたが、あんな番組を見せられたら不安に思うのも当然です」(警察関係者)

これ以上、アホな連中が増えないことを願うばかりだ。