政府は3日、ロシアの軍事侵攻を受けて閉鎖していたウクライナの首都キーウ(キエフ)の日本大使館を月内に再開する方針を固めた。松田邦紀駐ウクライナ大使が近く現地に戻る。政府関係者は「人員を徐々に戻していく」としており、ビザ(査証)発給などの領事業務再開へ向け、大使館の機能を段階的に元に戻す。
在ウクライナ大使館は、ロシアが侵攻した翌月の3月2日に一時閉鎖し、西部リビウに開いた臨時連絡事務所に機能を移転。その後の情勢緊迫化に伴い、隣国ポーランド南東部のジェシュフに拠点を移した。
松田氏は8月22日~9月4日にキーウを訪問し、シュミハリ首相らと会談。安全面など再開に向けた課題について意見を交わした。政府は松田氏の報告を踏まえ、再開の可否を検討してきたが、大使館の警備など安全確保にめどが付いたと判断した。
[時事通信社]