「生きていてほしい」-。家族や友人らの悲痛な願いはかなわなかった。4日に千葉県市川市内で発見された女児の遺体が6日、行方不明になっていた松戸市の小学1年、南朝芽(さや)さん(7)だったと判明した。朝芽さんの無事を祈り、捜索に協力していた人たちからは、悲しみの声が上がった。
ボランティアとして流山市で朝芽さんを捜していた自営業の張暁飛さん(39)は「胸がいっぱい。両親は受け入れるのがつらいだろう」と言葉をつまらせた。松戸市に住む公務員の男性(56)は「帽子が川で見つかり、『もしかしたら』と思っていたけど、残念です。かわいそう」とつぶやいた。
朝芽さんが行方不明になったのは、9月23日の午前11時半ごろ。母親と自宅近くの公園に行こうとして1人で先に家を出た。約5分後に母親が追いかけたが、公園に姿はなかった。24日午前に流山市内の江戸川河川敷で靴と靴下が見つかった。
県警は連日、100人超の態勢で捜索を続けたほか、県内外から多くのボランティアも協力。SNS(交流サイト)を活用し、地域を分担して情報を共有をしながら捜索したり、家族が作成したチラシ配布を手伝ったりして、朝芽さんが無事に家族のもとに戻れることを信じて活動していた。多くの人がやり取りできる無料通信アプリ「LINE(ライン)」の不特定多数の人とやりとりができる機能「オープンチャット」には当時、捜索協力者ら2000人超が参加していた。
川の下流の取水口で帽子が発見されたのは28日。29日夕には、家族が「もしも、さやを保護して下さっている方がいらっしゃいましたら、その方にお伝えしたい事がございます」とコメントを出した。この時点で行方不明となってから1週間近くがたっており、事故なら生存の望みは薄くなっていた。悲痛な思いが伝わってくる内容だった。
遺体は10月4日午後、さらに下流の江戸川から分岐する旧江戸川(市川市)で発見された。靴などがあった場所からは約14キロ南だった。そして6日、DNA型鑑定の結果が出て、遺体は朝芽さんだと特定された。(前島沙紀)