火葬場汚職 奈良・御所市議を加重収賄罪で起訴 大阪地検特捜部

奈良県御所(ごせ)市が発注した火葬場の新設工事を巡る汚職事件で、大阪地検特捜部は11日、市議の小松久展(ひさのぶ)容疑者(70)を加重収賄の罪で起訴した。小松市議に7500万円を渡したとして、工事を受注した建設会社「ゴセケン」(御所市)の西本登美雄前会長(73)と中本喜則前社長(57)を贈賄罪で在宅起訴した。特捜部は贈賄側について任意で事情を聴いていた。
小松市議とともに加重収賄容疑で逮捕された親族の男性(47)は不起訴処分になった。特捜部は詳しい処分内容や理由を明らかにしていない。
小松市議の起訴内容は2020年7月、火葬場工事を巡る業者間の受注調整を認識しながら、ゴセケンを代表とする計3社の企業グループを選定する議案に市議会で賛成。翌21年、中本被告から3000万円、西本被告から4500万円の計7500万円を謝礼として受け取ったとしている。特捜部は3人の認否についても発表していない。
御所市の東川裕市長は「市政に不信感を与えたことをおわび申し上げる。原因の究明に努め、再発防止に全力で取り組む」との談話を公表。ゴセケンは「関係者に多大なご迷惑とご心配をおかけすることを深くおわび申し上げる」としている。西本、中本両被告は22年7月、退職を申し出て役職を退いていたという。
火葬場の新設工事を巡っては、御所市は20年、価格や企画内容を総合的に審査する「プロポーザル方式」で入札を実施。入札には二つの企業グループが参加を表明したが、片方が途中で辞退したため、ゴセケンを代表とするグループが受注した。総工費は25億円超で、23年4月の供用開始を目指している。
一方、工事の参加資格などをまとめた入札情報が、公表前に市側から受注業者側に漏えいしていたことも発覚しており、市が一連の経緯を調査している。【沼田亮、古川幸奈】