このところ北海道や東北、首都圏や関西圏、九州など日本各地で不気味な揺れが続いている。2日未明には宮崎県で最大震度5弱の地震を観測した。同地域は台風14号で大きな被害を受けただけに、地震と台風の関連を指摘する向きもある。専門家は「複合災害」を懸念する。
10日午前9時3分ごろ、北海道で震度3の地震があった。震源地は十勝沖で震源の深さは約50キロ。地震の規模はマグニチュード(M)4・7と推定される。
直後の午前9時26分ごろには岩手県で震度3の地震があった。震源地は宮城県沖で震源の深さは約40キロ。地震の規模はM4・6と推定される。
折しも10日は前線を伴った低気圧の影響で、北海道登別市で1時間の雨量が34・0ミリを記録するなど、北日本から東日本の広い範囲で天気が崩れていた。
6日には岩手、宮城両県で震度3、M4・5の地震が発生。7日には福島県で震度3、M4・4の地震が相次いでいる。
宮崎県日南市では2日、震度5弱を観測した。大隅半島東方沖を震源とし、M5・8、震源の深さは29キロ。同県で震度5弱は、日向灘を震源としてM6・6を観測した1月22日以来だった。
夕刊フジで「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」(毎週木曜)を連載する武蔵野学院大の島村英紀特任教授は「宮崎の2日の地震は、(日本列島を南東方向から押す)フィリピン海プレートの前線で起きた地震だ。南海トラフ地震の想定震源域から少し外れているが、決して無関係とは断言できない。宮崎はもちろん、名古屋や静岡周辺まで今後も警戒は必要だ」と指摘する。
地震については台風など気圧変化との関係性を指摘する研究もある。2018年の北海道胆振東部地震でも前日に強い勢力を保った台風が通過していた。
宮崎県は9月中旬に列島を通過した台風14号で土砂災害や豪雨などの被害を受けた。今月に入っても各地で低気圧の影響による大雨が相次いでいる。
災害史に詳しい立命館大環太平洋文明研究センターの高橋学特任教授は「大気圧や、海面の高さの変動で海底が浮沈する場合もあり、プレートの動きに影響した可能性はゼロではない。少なくとも台風の通過地域は豪雨の影響による地すべりなど複合災害のリスクに注意すべきだ」とみる。
高橋氏は今後の巨大地震リスクについて、注意喚起する。
「紀伊半島の東西はかなり危ない。茨城県南部の地震も一歩進めば首都直下地震になりかねない。いずれもM8級に警戒すべきだ」