学校生活になじめなかったり、学習に課題があったりする小学生と中学生を受け入れている群馬県桐生市錦町の無認可校「NEXTAGE SCHOOL(ネクステージスクール)」が、新たにインターネット上の仮想空間「メタバース」に「オルタナティブスクール@メタバース」を開校した。外出が苦手な児童生徒らに教育を提供する場となることが期待され、代表の高沢典義さん(41)は「日本中から通うことができ、人間関係も広げることができる」と話している。
元々公立学校の教諭だった高沢さんには、長年、児童生徒から「学校に行けない」「授業がわからない」と悩む声が寄せられていたという。昨年10月、「こうした児童生徒の選択肢を増やしたい」と一念発起して、ビルの一室を借り、ネクステージスクールを開設した。「デイスクール」「アフタースクール」の2部制で、教室に通う児童生徒約40人の学習支援を行っている。
しかし、外出することが負担になるほか、直接、人と交流するのが苦手な児童生徒もいる。学校ではない同スクールでも、通えない児童生徒がいることが課題になっていた。開校1周年を迎えることをきっかけに、高沢さんは通学しなくてもアバター(分身)を使って授業や遊びに参加できる「教室」をメタバースに設けることを決めた。
9月22日には、児童生徒7人が参加した公開授業が行われた。同スクールの教室で、参加者はそれぞれのパソコンでアバターを操作。メタバースに再現された教室で机に向かって授業を受け、チャット機能を使って高沢さんに質問などをした。休憩時間にはアバターで鬼ごっこを楽しんだ。
参加した中学1年の男子生徒は「新しい方法で勉強できてとても楽しい」と画面に向かっていた。実際の運用では、児童生徒は自宅からでも参加ができる。高沢さんは「『自分に合った教育がもっとあるはず』という意識を持つ生徒は多く、関心を広げていきたい」と語っている。