レアメタル含む電子ごみ、プラスチックと虚偽申告し輸出図る…「金になる」中国籍5人逮捕

「電子ごみ」と呼ばれる廃棄予定の電子基板などをプラスチックくずと偽って輸出しようとしたとして、大阪府警は18日、同府寝屋川市の輸出会社「興亜産業」社長(46)ら中国籍の男女5人を関税法違反(虚偽申告)容疑で逮捕したと発表した。
電子ごみからはレアメタル(希少金属)が得られ、海外で高値で取引されるが、有害物質が含まれることから、輸出が制限されている。府警は、5人が規制を免れ、高い利益を得ようとしていたとみている。
他に逮捕されたのは、同社取締役(46)(大阪府八尾市)ら。逮捕はいずれも17日。取締役は府警の調べに「日本で売るより金になる」と供述。社長ら4人は否認や黙秘をしている。
発表では、5人は共謀し、2月24日、電子基板や電線などのごみ92・4トンを船でマレーシアに輸出しようとした際、品目を「プラスチック」と偽って大阪税関に申告した疑い。電子基板などを詰めた袋はプラスチック片で覆われていたが、税関の検査で不正が判明し、輸出されなかった。
社長らは2019年4月頃から不正輸出を繰り返していたとみられ、昨年8月には税関から指導を受けていた。

電子ごみに含まれる有害物質は鉛や水銀などで、適正にリサイクルし、資源化する必要がある。国内でも厳格な処理ルールが定められているが、手間を嫌って、高値で取引される途上国に輸出する業者もいる。途上国では処理設備が不十分で、環境汚染や健康被害が起きているという。
こうした事態を防ぐため、輸出する際には、有害廃棄物の海外への移動を規制するバーゼル条約に基づき、現地での受取人や適正な処理計画の申告などが義務付けられているが、不正取引は後を絶たない。環境省によると、相手国の税関で違法な取引と判断されて日本に返送されたケースが昨年11件あったという。