イケイケの暴力団幹部が年下のカタギにたしなめられ、逆ギレとは、大人げがない。
東京・新宿2丁目のゲイバーで30代店長の接客態度に腹を立て大暴れしたとして、半グレ集団「関東連合」の元最高幹部で指定暴力団「住吉会系幸平一家」系幹部の松嶋重容疑者(44)と配下の組員ら9人が17日、暴力行為等処罰法違反の疑いで警視庁に逮捕された。
今年1月2日午前2時15分ごろ、松嶋容疑者は幸平一家系義勇会の組員と新宿2丁目のゲイバーで酒を飲んでいた。注文した酒がなかなか出てこないことにイラついた松嶋容疑者は、店長に「早く酒を作れ。もたもたしてんじゃねえよ」と文句を言った。
これに対し、店長が「ヤクザの上の人ならそういう言い方はしないでしょう」と言い返したものだから、松嶋容疑者はプッツン。
その場で「ここのケツ持ちを呼べ! 誰が一番偉いか教えてやる!」と怒り狂い、約30分間にわたって店内でわめき散らした。さらに子分5人を電話で呼び出し、店の外で仲間とともに店長を取り囲んで土下座させ、謝罪させた。松嶋容疑者は常連客の紹介で、この日、初めて店を訪れたという。
「松嶋は当然、この店が別の組のシマと分かっていて、その組より『オレの方が偉い』と誇示したかったようですが、そのゲイバーはみかじめ料を払うような店ではなかった。店長を土下座させた後、松嶋らが別のバーで飲みなおしていると、そこに合流した男が『あのゲイバーを潰しちゃおう』と言い出した。男は別の仲間に電話し、ゲイバーを襲撃するよう指示したそうです」(捜査事情通)
午前4時ごろ、店長を土下座させたゲイバーに着いた数人の男たちは店内にあった酒瓶35本(計6万円相当)を投げて叩き割り、店の入り口ドア(42万円相当)を破壊するなど大暴れ。
目撃者からの110番で警察が駆け付けたことを知った松嶋容疑者はゲイバーに戻り、「さっきは悪かった」と言い残し、10万円を置いてその場から立ち去ったという。警察は防犯カメラの映像などから9人を特定した。
■AV監督、音楽プロデューサーとマルチな才能を発揮
松嶋容疑者は東京・杉並の出身で、地元では有名な札付きのワルとして知られた。暴走族「永福町ブラックエンペラー」時代は、六本木クラブ襲撃事件で国際指名手配中の見立真一容疑者とともに、関東中の不良から恐れられる存在だった。歌舞伎俳優の市川海老蔵が関東連合OBに殴打された際は、グループ側の取材窓口を担当していた。
24歳の時、「松嶋クロス」の名前でAV監督デビューを果たし、AV制作会社の代表を務め、音楽プロデューサー、ミュージシャンとしても活動した。
「女優小向美奈子のAVデビューやCD製作に携わり、歌手鼠先輩の楽曲の作詞作曲を数多く手掛けるなど、マルチな才能を発揮しています」(芸能関係者)
39歳で極道の世界に入り、わずか数年で幸平一家系堺組の幹部まで上り詰めたが……。今年7月には仲間と出入りしていたキャバクラ店から「出禁」を食らったことを逆恨みし、3週間以上、店の入り口にたむろして従業員や客を睨みつけ、組織犯罪処罰法違反容疑で逮捕されたばかりだった。