「賄賂になる可能性」と弁護士指摘、ADK元専務「社長が了承している」と資金提供を継続

東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件で、贈賄側の大手広告会社「ADKホールディングス」元専務らが、大会組織委員会元理事・高橋治之容疑者(78)側への資金提供について弁護士に違法性を指摘された後も継続していたことが関係者の話でわかった。元専務が東京地検特捜部に対し、弁護士の指摘を同社前社長・植野伸一容疑者(68)(贈賄容疑で逮捕)に「報告した」と説明していることも判明。特捜部は、植野容疑者に違法性の認識があったとみている。
植野容疑者は弁護士の指摘について「報告は受けていない」と否定。資金提供についても「正当なコンサルタント料」などと容疑を否認しているという。贈賄容疑で逮捕された元専務・久松茂治(63)、元担当本部長・多田俊明(60)両容疑者は容疑を認めているという。
高橋容疑者は19日、ADKルートについて、同社側から計約4700万円の賄賂をコンサルタント会社などで受領したとする受託収賄容疑で再逮捕された。
関係者によると、久松容疑者は2019年春頃、法務部門の社員とともに、高橋容疑者側への資金提供について外部の弁護士に相談。弁護士からは、高橋容疑者が「みなし公務員」の組織委理事のため、「賄賂になる可能性がある」と指摘された。ところが、久松容疑者は「支払いについては社長が了承している」などと社内で説明し、資金提供を続けたという。
一方、久松、多田両容疑者らは、高橋容疑者と面会し、ADKが大会スポンサー募集業務の一部を担う「販売協力代理店」に選定されるよう依頼。植野容疑者は面会内容について随時報告を受け、高橋容疑者に対する質問事項や確認事項を指示していたという。
高橋容疑者は「賄賂を受領した認識はない」などと容疑を否認しているという。