「武力攻撃事態」への発展を想定 地対艦ミサイル、沖縄県内で初の訓練 来月 日米の大規模演習

【東京】防衛省統合幕僚監部は21日、日米共同の大規模な統合演習「キーン・ソード23」を11月10日から19日まで実施すると発表した。武力攻撃かどうか判別が困難な「グレーゾーン事態」から、日本が直接攻撃される「武力攻撃事態」への発展を想定。沖縄県内で初めて、陸上自衛隊八重瀬分屯地で地対艦ミサイルの展開訓練を行う。県内の民間地を使用する訓練の予定は現時点ではないという。
日米共同で後方補給の拠点を開設し、装備などの補給品を輸送・集積する訓練も、統合演習としては初めて県内で実施。米軍那覇港湾施設(那覇軍港)や米軍牧港補給地区(キャンプ・キンザー)も使用する。
輸送訓練として、軽量なMCV(16式機動戦闘車)や、弾道ミサイル防衛に用いるPAC3(地対空誘導弾パトリオット)を那覇基地内に空輸する。
MCVについて、防衛省関係者は「他の民間空港への空輸もできないか、県や県内自治体と調整中」としており、双方から承諾を得られれば実施する考えだ。
また、県内の複数の自衛隊基地や米軍施設内で、島しょ部での傷病者発生を想定した医療拠点開設や患者の後送に関する訓練、日米の連絡調整所の設置訓練などを実施。陸自知念分屯地で電磁波作戦訓練、北大東村の米軍沖大東島射爆撃場で実弾射撃訓練も予定している。
徳之島(鹿児島県)では、南西地域で初めて日米のオスプレイが連携する訓練を行い、対抗部隊を配置した実戦的な訓練もする。(東京報道部・新垣卓也)