立憲民主党の泉代表が憲法改正を巡り、自衛隊の明記などを掲げる日本維新の会の立場について「そんなに差がない」と発言し、党内のリベラル系議員らが反発している。
泉氏は21日の東京都内での講演で、「維新が掲げる憲法(改正)項目は、多くはそう対立せずに(済む)と思う」と述べた。9条改正についても、「必要であれば(衆院憲法)審査会で議論すればいい」と指摘した。国会での共闘強化に向け、維新に秋波を送る意図があったとみられる。
維新は、憲法改正項目として、教育無償化などのほか、自民党が主張する自衛隊明記や緊急事態条項も挙げている。泉氏は翌日の記者会見で「(自衛隊を憲法に)明記する必要はない。そこは変わっていない」と釈明した。ただ、党内リベラル系グループに所属する阿部知子衆院議員は24日、「誤解を招く発言は控えるべきだ」と批判。関西選出の若手は「9条まで維新と一緒にやるのかと支援者に問い詰められた」と憤った。
共産党の志位委員長も23日、ツイッターに「憲法を巡って維新と協力の余地ありと考えているとしたら、とんでもない考え違い」と投稿するなど、他党にも波紋を広げている。