兵庫県川西市内の路上で起きた強盗未遂事件の解決に貢献した県警の警察犬2頭に26日、川西署から感謝状が贈られた。
同署によると、事件は9月29日午後4時頃、同市西畦野の高速道路下のトンネルで発生。帰宅途中だった高校1年の女子生徒の前に飲食店員の男(16)が立ちふさがり、頭をつかみ、金を出すように脅したが、生徒が悲鳴をあげたため、男は何も奪わずに逃げたという。
事件直後、県警鑑識課の警察犬ムック号(雄、6歳)とヴィクトール号(雄、2歳)が出動。動揺していた生徒は「男は南に逃げたと思う」と説明したが、地面に残された足跡のにおいを基にムック号たちは北に向かった。2頭がたどった道に設置してあった防犯カメラの映像などから同署が男を割り出し、10月14日、強盗未遂容疑で逮捕した。
足立雅樹署長は「人通りが少なく、目撃者のいない事件を早期解決に導いてくれた」と評価し、ムック号を指導する鑑識課の門脇正真警部補は「訓練では、なるべくいいところを褒めるようにしている。その成果を出してくれた」と頭をなでていた。