キムタク「信長まつり」に96万人応募「うれしいが」…事故防止に警備費3150万円確保

11月6日に岐阜市中心部で予定される「ぎふ信長まつり」の騎馬武者行列を間近で楽しめる無料観覧スペースの抽選で、締め切りの10月20日までに、倍率64倍となる96万人もの応募が殺到した。市の人口(約40万人)の2倍を超える応募者らのお目当ては、織田信長役で登場する人気俳優の木村拓哉さんとみられる。押し寄せる見物客で想定外のトラブルが起きかねないとして、市は警備を強化する。
ぎふ信長まつりは、岐阜城を拠点に天下統一を目指した織田信長にちなんだ催しで、60年以上の歴史がある。今年は11月5、6日に開催され、2日目午後に行われる武者行列には木村さんのほか、地元出身の俳優・伊藤英明さんも家臣役で登場。目抜き通りの「

金華橋
(きんかばし)通り」の約1キロを1時間練り歩く。沿道には16区画に分かれた計1万5000人分の観覧スペースが整備される。
市が9月28日に2人の起用と観覧の募集を発表すると、締め切りまでに96万6555人が応募した。武者行列後に2人が参加するトークイベントにも、定員(約800人)の151倍の12万939人が申し込んだ。
市によると、伊藤さんが信長に


(ふん)した2009年のまつりには2日間で約50万人が訪れたが、今回はそれを上回る可能性がある。沿道で果実店を構える大熊伸哉さん(51)は「岐阜の知名度アップにつながる」と期待する一方、「大勢が訪れ、トラブルが起きないか心配だ」と語る。
市は「群衆雪崩」などの事故を防ぐために補正予算で警備費約3150万円を確保し、専用の観覧スペースを車道の片側に整備する。観覧客には割り当てられた区画の外への移動を禁止するほか、抽選に漏れた人たちが「場所取り」できないよう沿道の歩道を通行止めにする。JR岐阜駅付近の階段で利用客の将棋倒しが起きないよう待機スペースも作り、順番に誘導する。
柴橋正直市長は、今月26日に市役所で開いた安全対策会議で「全国からの反響は大変うれしいが、事故などのリスクも生じる。とにかく安全が第一だ」と強調した。