「餃子の王将」を展開する王将フードサービス(京都市山科区)の社長だった大東隆行さん=当時(72)=が2013年に射殺された事件で、逃走に用いられたとみられる2台の二輪車が事件の2カ月前に京都府内で相次いで盗まれた際、複数の人物が盗難に関与していた疑いがあることが29日、捜査関係者への取材で分かった。京都府警と福岡県警の合同捜査本部(山科署)は射殺事件が組織的に準備、実行された可能性が高いとみて捜査している。
捜査関係者によると、射殺事件の2カ月前の13年10月9日に小型オートバイが城陽市の住宅街で、さらにバイクが京都市伏見区の外環状線沿いの飲食店で相次いで盗まれた。事件後、小型オートバイは射殺現場から北東約2キロで発見。バイクも近くで見つかった。小型オートバイのハンドルからは、拳銃を撃った時などに残る硝煙反応が検出された。2台は逃走に使われたとみられる。 このうちバイクについては、飲食店の防犯カメラに、2人組の男がバイクを盗む様子と九州地方のナンバーの軽乗用車が写っていた。また事件前、現場周辺で不審な動きをする九州ナンバーの車にこのバイクが並走している様子が防犯カメラなどで確認されたという。 府警は、射殺現場に残されたたばこの吸い殻から検出されたDNA型や、周辺の防犯カメラの映像などから、田中幸雄容疑者(56)=殺人などの容疑で逮捕=が2台の二輪車の盗難に関与した疑いがあるとともに、さらに別の人物も関わっていた可能性があるとみている。 捜査本部は29日、殺人と銃刀法違反の疑いで、田中容疑者を送検した。本格的な取り調べは30日から行う。また、関係先の家宅捜索を28、29日の両日に実施しており、30日以降も京都府や福岡県などの10カ所以上で実施する。