滋賀県野洲市比留田に受け継がれ、地元住民らによって昨春約150年ぶりに修復された曳山(ひきやま)がこのほど、初めて地域を巡行した。秋晴れの下、華やかな姿がお目見えし、子どもらが元気よく引いた。
比留田の曳山は江戸末期に造られ、慶事の際に不定期に巡行していた。近年は住民らでつくる「ひるた曳山保存会」が毎年秋に秋巡行していたが、ゆがみや損傷が出てきたため初めて本格的に修復。見送り幕や提灯(ちょうちん)などの装飾品も新調され、よみがえった。一方、新型コロナウイルスの影響で巡行は行われていなかった。
5日の午後2時半、新しくなった曳山2基が自治館前から出発。子どもら含め約100人が笛や太鼓、鉦(かね)の音に合わせて綱を引き、地域を練り歩いた。保存会の前田傳雄会長(75)は「子どもたちも大勢来てくれた。体験として残り、比留田に曳山があることを誇りに思ってくれれば」と話した。