宮崎県知事選(12月8日告示、25日投開票)に出馬の意向を固めているスーパークレイジー君(本名・西本誠=36)が、「地方からでも夢をかなえたい」と息子のためにも宮崎の活性化を改めて決意した。
8日、クレイジー君の姿は都内のマンションにあった。既に同県知事選へ向け、故郷の宮崎市に拠点を移して単身赴任しているが、妻から「宮崎で一緒に住みたい」と申し出があった。小学3年になる一人息子の環境変化を懸念したが、「パパとママが決めたことだから付いていくしかないっしょ」との言葉に涙し、この日、引っ越し作業を終え、マンションを引き払った。
クレイジー君は「本当は僕だけが単身で宮崎に住んで、子供は東京で育ててジャニーズに入れたかった」とポツリ。
細身で端正なルックスのクレイジー君は、ジャニーズ事務所入りを夢見て21歳の時に宮崎から上京した。アイドルにはなれなかったが、2020年の東京都知事選の出馬前には歌手として人気を博した。昨年、埼玉・戸田市議選に当選後は議会に500通を超えるファンレターが殺到したほどだ。その血を継ぐ息子もダンス好きで、アイドルを夢見ているという。父としては、レッスン環境が整っている都心の方がアイドルへの近道になると感じていた。
「宮崎はテレビ局が少なくて、『ミュージックステーション』も放送されていないし、〝陸の孤島〟といわれていますから」(クレイジー君)
宮崎の地上波は、NHK総合と同Eテレのほかはテレビ宮崎とMRT宮崎放送の民放2局しかない。娯楽が少なく、新幹線が通っていない宮崎は、若者流出で高齢化や過疎化が深刻な問題になっている。
「野望がある人はすぐに宮崎を出てしまうし、芸能事務所も、いい人材がいたらみんな抱えてしまう。宮崎では夢がかなわないイメージがあるから、『まじでどげんかせんといかん』なんです。なんとか経済を立て直して、魅力ある県にしたい。自分の子供の将来を考えたらハンディがあるけど、夢をかなえることができればいい」と意気込んだ。
宮崎県知事選には現職の河野俊嗣氏(58)、タレントで前知事の東国原英夫氏(65)、元参院議員の〝さくらパパ〟こと横峯良郎氏(62)が既に出馬を表明しており、クレイジー君は16日に出馬会見を開く予定だ。