「警察官は保身ばかり」 失明高校生の母、不信感「息子の目はもう元に戻らない」

警察官に暴行され失明した高校生の母親が10日、代理人弁護士を通じてコメントを発表した。「17歳の息子相手に、警察官は自分の保身ばかりをしているように見えます」。県警の説明や捜査に対する不信感を募らせた。
母親はコメント冒頭で、「息子は明るい性格で、周囲を楽しませ、弱い人、動物にも優しく、母親思いでこれまで2人で寄り添い生きてきました」と人柄をつづった。「私の大切な息子のことを理不尽な理由で傷つけていい人は絶対にいません」と愛情を記した。
「息子の目はもう元の状態に戻ることはありません。息子の話は一貫していて本当のことを言っています」と強く主張した上で、「今後の捜査では息子の言っていることに誠実に目を向けてほしいと切に願います」と訴えた。
県警は記者対象の説明会(レク)が開かれる前日に母親に直接会って謝罪している。会見した金高望弁護士は「事件から9カ月もたってからの謝罪は遅きに失する」と指摘。「謝罪の際には詳細を話さず、記者説明会では詳細なことが語られていた。内容も少年の認識と異なることが相当に含まれている。県警に対する強い憤りを感じる」と話した。