東京・渋谷の繁華街で、20代の女性にスタンガンを押し当てるなどして、バッグを奪って逃走したとされる男が逮捕された。静岡から上京し、路上強盗に及んだものの、近くにいた人に、あっさり取り押さえられたという。
静岡県裾野市の会社員・佐藤紀裕容疑者(27)は、今月12日午後1時ごろ、渋谷区道玄坂の路上で、20代の女性にスタンガンを押し当てるなどして、女性が持っていたショルダーバッグを奪い、逃走しようとしたものの、近くにいた男性らに取り押さえられたという。
SNSを通じて知り合った佐藤容疑者と被害者の女性は、現場近くのファストフード店で、初めて会ったとのこと。2人の間柄は分かっていないが、店を出て歩き始めたところ、突然、佐藤容疑者がスタンガンを取り出し、女性に押し当てたという。
そして、女性が持っていたショルダーバッグを奪い、逃走したとのこと。土曜日の昼下がりの渋谷で起きた路上強盗だ。女性の叫び声を聞きつけた男性3人が、すぐに佐藤容疑者を取り押さえたとのこと。
佐藤容疑者は、現場から、わずか20メートルほど離れた場所で、あっさり身柄を確保されたそうだ。道玄坂の裏通りとは言え、人通りは少なくなかっただろう。ただ、送検される際の佐藤容疑者の顔には、複数の傷が確認できた。大捕り物だった可能性はある。
被害者の女性は、背中と腕にケガをしたという。取り押さえた20代の会社員の男性も、スタンガンを押し付けられ負傷。2人とも病院に運ばれたが、軽傷だった。現場を目撃した人は、「ひったくりです」と110番通報したという。駆けつけてきた警察官に、佐藤容疑者は任意同行された。
被害者の女性らが負傷していたため、佐藤容疑者は強盗致傷の疑いで逮捕された。調べに対して佐藤容疑者は、「私がしたことに間違いありません」と容疑を認めている。強盗目的で、地元・静岡から上京したのか。いつ東京に来たのかなどは分かっていない。
一方で、凶器となったスタンガンについては、「護身用で持っていた」と説明しているという。強盗目的のために、所持していた訳ではないという主張だ。警視庁渋谷署は、事件の経緯を調べている。