北海道の鈴木知事「新たな局面に」 初のコロナ感染1万人超

北海道の鈴木直道知事は15日、道内の新型コロナウイルスの新規感染者数が過去最多となる1万906人に増加したことを受け、「新たな感染拡大の局面に入っていることは疑いようのない事実。第8波に入ったのではないか」との認識を示した。感染拡大傾向は今後も続くと見ており、道民に感染防止行動の再徹底やワクチン接種、感染後の自宅療養を想定した食料品や解熱剤などの備えを呼び掛けている。
15日に発表された北海道の新型コロナウイルスの新規感染者数は1万906人で過去最多。1万人を上回るのは初めて。死者数も34人で最も多かった。
この日行われた記者会見で鈴木知事は「全国の新規感染者数を見ると、北海道は7日間合計で10万人当たり1038人。1000人台は全国でも北海道のみだ」と強調。重症病床の使用率は5・2%で横ばい傾向にあるものの、病床使用率は45%と高く「医療負荷が懸念される」などと危機感を示し、医療負荷を高めないためにも道民一人一人の感染防止対策が不可欠とした。
鈴木知事は基本的な感染対策を再徹底するとともに、発熱や体調不良などの症状がある人には「外出を控えて」と訴えた。
さらに国が検討を進めている基本的対処方針の見直しについて、北海道の感染状況が全国よりも早いことを挙げ、「基本的対処方針見直しの動きを待たずに取り組みを強化する」とし、当面は感染リスクの高い行動の自粛など道民の自主的な感染防止行動に基づく対策を進める考えを示した。