大阪府岸和田市の市立保育所の駐車場で12日夕、この保育所に通う女児(2)が車の中で意識不明の状態で見つかり、間もなく死亡が確認された。死因は熱中症だった。子どもがマイカーに置き去りにされて死亡するケースは各地で起きている。専門家は「二重、三重の対策が必要だ」と指摘する。
新潟市では今年5月、1歳の男児が車内に取り残されて死亡した。父親は男児を保育園に送ろうと自宅を出ていたが、「連れて行くのを忘れて職場に行ってしまった」と説明したという。
子どもの事故防止に取り組むNPO法人「日本こどもの安全教育総合研究所」(東京)の宮田美恵子理事長は「仕事などに追われ、子どもと無関係の考え事をしていると、その存在が頭から抜け落ちることは誰にでもある」と話す。特に座席が3列あるワンボックスカーのような車両の場合、最後部の座席の確認が難しくなるほか、寝息なども聞こえにくくなり、リスクが高まりやすいという。
予防策として▽財布や玄関の鍵などの貴重品が入ったバッグを子どもの座席近くに置く▽送迎を終えると家族にメールで連絡するルールを作る――を挙げる。