高校野球部の合宿の宿泊費を水増しして申請し、国の観光支援策「GoToトラベル」の給付金をだまし取った罪に問われた元監督に対し、大阪地裁は執行猶予付きの有罪判決を言い渡しました。
判決によりますと大阪市内の私立高校で野球部の監督を務めていた山本セキ被告(54)は、おととし、合宿で岡山県の旅館を利用した際、経営者と共謀し実際には1人8000円の宿泊費を「2万円」と偽って申請し、「GoToトラベル」の給付金約79万円をだまし取りました。
山本被告は裁判で起訴内容を大筋で認め、弁護側は「給付金の被害額を含め被告は全額返還し、反省もしている」と主張。
一方検察は、「コロナで社会が混乱する中、制度を悪用した悪質な犯行」と指摘して、懲役1年6ヵ月を求刑していました。
大阪地裁は17日、「犯情は悪く、監督という立場を利用し、事件において必要不可欠な役割を果たしていた」として、懲役1年6ヵ月、執行猶予3年の有罪判決を言い渡しました。